長時間パソコンしてると右肩に激痛が走り、「やめてー!」と誰宛てか分からないお願いをするshinです。
さて、お昼ごはんは「せっかく銀座にいるのだから」ってことで、昔ながらの洋食屋さん、煉瓦亭で食べることにしました。
場所が分からないので父親に電話し、歩いてすぐの所にお店を発見。
「ここじゃない?」
と、ドアノブに手をかけようと思った瞬間、
―勝手にドアが開いた!!
「いらっしゃいませ。」
と、中から優雅な物腰の従業員の方がご挨拶してくれました。
しかしその方は、
「お2階へどうぞ。」
と言って下さいましたが、彼自身はドアのところに佇んだままです。
この人ドアを開けるためだけにいるんだ!!
しかも、普段はドアに背を向けて立ってる!?
エスパーか!
さすが煉瓦亭、そん所そこらのレストランとの違いを、さっそく見せつけてくれました。
注文して待っている間、友達が
「ちょっと遅くなったけど、誕生日プレゼント、はい、コレ」
と、細長い包みを渡してくれました。
ありがとう!!なんか、ステキな箱に入ってるんですねぇ。
どうやらアクセサリーのようです。
ふたを開けると、中から透明の茶色っぽい石がついてるネックレスが出てきました。
かわいいね!ありがとう。
友達Y「それね?金運がアップするらしいんだ!」
へー、金運が…。
Y「もうね、すっごいらしいよ?これつけてるだけで、金運が
すっごい事になるらしいの!
恋愛運とか色々あったんだけど、もうこれしかないと思っ
て。」
とても22才の乙女の発想とは思えない力説っぷりです。
早速つけてみました。
今、私の中で金運がものすごい勢いで上がっていっているようです。
―ありがとう。ところで、今日は何時の電車で帰るの?
Y「それがね…」
どうした?
Y「お父さんが出張行くついでに電車予約してくれたんだ。
行きの分だけかと思ったのに、お父さんが
『帰りの電車、5時半に新宿発にしといたぞ』
って…」
5時半…!!とても友人Yが社会人だと思って設定した時間ではありません。
下校時刻のようです。
Y「だよね?それなのにお父さんにそう言ったら、
『そうだろう』って、
なぜか満足げな顔でうなずかれた。」
ほんと面白いですね。じゃ仕方ない、このあとはマキで(業界用語)行きましょう。
煉瓦亭でのお会計では、何故か会計のおじいさんはレジを使わずに暗算で合計を計算し、ピッタリになるように出したお金を、全く確認せずに
「ありがとうございました。」
と深々とお辞儀して下さいました。
お店を出てしばらくは、煉瓦亭のドア係りのおじさんと会計のおじいさんの職人魂ならぬ従業員魂についてで盛り上がります。
「どんなに近未来化が進んでも、ここのドアの開け閉めの座は俺以外の誰にも渡さないぜ!」
「この客、お会計をぴったりで出すなんて!引き算の暗算も私の見せ場なのに!!」
と、勝手に心の声をアフレコさせていただきました。
その後は少しマキ(業界用語)気味で渋谷・原宿を見て、無事彼女を5時半に新宿に送り届けることができました。
ていうか、
本当に、
Yのおじさん、
早いだろ、5時半は…。