満員電車にギリギリで乗車したおばさん。
彼女自身は乗車に成功。ですが彼女のカバンはあと一歩の所で乗り込みに失敗しました。
取っ手までは乗車できてたんですが。
本体を電車の外に残したまま、電車は再び開く事無く出発してしまいました。
ホームから見たらさぞかし不思議な光景だったでしょう。
ドアの真ん中辺りから、ぴょこっと飛び出してる四角い物体。
風で飛ばされないように、必死で取っ手を握り続けるおばさん。
その丁度真後ろで、必死で笑いをこらえるshin。
風に揺れるマスコット。
…長い5分でした。
さて本編。
(『』内は中2のshinの日記。今回で最終回です。)
翌日shinは寝坊したみたいです。起こされなかったからそこまで派手に寝坊した訳でもなかったと思いますが、とにかく慌てて起床。
朝食はシリアルだと思ってキッチンに行くと、
「今朝はcooked berakfastよ。」
と言われてダイニングに。
要は「ジャンクフードじゃなくて作りましたよ」、って事です。
メニューは
『トースト・煮豆(トマトべース)・人参・卵・ベーコン』。
途中からまた材料の羅列になってますが、これもおそらく煮たり焼いたりしてあったのでしょう。私達にもわりと馴染みのある内容ですよね。
しかし、ダック母は昨日の(shinが作った日本食)夕食を受けてか、shinに向かって
母「これがイギリス式よ。」
と誇らしげに手を広げます。
shin「あ…はい。」
shinの反応が悪いのは決して寝起きだからと言うだけではありません。
だって、ねえ…?
私らだっていつも餅と米食ってる訳じゃあないんですよ。
日本も開国されて長いので、さすがのshinもご期待に添えませんでした。
さらには昨日の今日で、shinに向かって、
「無理に食べなくてもいいのよ。」
と。
『やっぱ昨日は無理してたんかい。』
うん。そこはつっこんどこうか、中2のshin。
美味しく頂きましたとも。
今日はちょっと遠出するようです。
しかもなんだか親族の方に会うとか。
…やだなー。
ダック父の親戚ならノリよさそうだけど、母方なら真面目でなんか怖そう。
母とのエピソードは飛ばしちゃったので伝わって無かったと思いますが、彼女冗談通じないし、話し方がいつも重大事項話してるみたいな感じで緊張するんです。
母「私の母と甥よ。」
やっぱり。こういう時は大抵やだなって方ですよね。
母「あと、私の母、気難しいから…。」
そんな気がします。
母「厳しい事言うかもしれないけど、そういう人なの。」
そんな人とはできればこの短期の滞在では会わずに過ごしたいんですけど。
車に乗って着いたのは、原っぱみたいなグラウンドみたいな所でした。
広場をちょっと歩くと、子供が2人こっちにやってきました。
ダック弟を小5くらいだとすると、小3ってところです。
金髪と黒髪のちびっこ2人が、どうやらダックの甥のようでした。
そのかなり後ろに、小さくやはりこっちに向かってくるおばあさんの姿が見えます。
ちびっこが私達を発見しておばあちゃん置いて走ってきちゃったみたいです。
ダック母がおばあさんの方へ足早に向かっていきましたが、それとほぼ同時にshinも反射神経で同じ方向に走って行ってました。
うちの祖母も足悪かったんで、歩いている感じで不自由してるのが分かってつい自ら向かって行っちゃったんです。
ダック母より先に着いちゃったshinは、自分の祖母にしてる感じでものごっついナチュラルに手を取っておばあさんのサポートに入りました。礼儀とかに厳しいらしいおばあさんの、です。
横についてから、はっとするshin。
自己紹介より先に手をつないでどうする…!
一足飛びです。しまった。
shinも固まったしおばあさまも無言です。
それでも歩き続ける不思議な空気の2人組にダック母が追い付いて、shinの事を紹介します。
母「日本から来たの。ここは歴史ある観光名所だから、勉強になるでしょう?」
またそんな堅い説明をして。
あばあさま「日本から勉強に来たのですか。」
そしてほら、この人もお堅い方向に勘違いするじゃない。
会って2分でこの人とダック母に血のつながりを感じました。
ちびっことダック息子は遊びだしちゃったんで、shinと女性陣はレジャーシートを広げてお昼やらお茶やら準備したりしてました。
甥っ子たちを眺めていたshinの所に、黒髪の方のちびっこがやってきました。
甥「shinもやろうよ!」
え、クリケットを!?いや、やった事無いから見てるよ!
甥「簡単だよ、教えるよ!」
shinは球技苦手なんで初めてのクリケットなんて無理!と思って見てたんですが、金髪もダック父もにこにこ手招きしてるので行くしかありません。
何より、おばあさまの
「何を勉強しにいらしたの?」
的な質問にもかなり困っていたので、初クリケットに挑戦。
イギリスの国民的スポーツなだけあって、思っていたよりは分かりやすいスポーツでした。
色々ポジションやらせてもらって、いい汗かいた男性陣とshinは、ダック父が近くの出店で飲み物を買ってくれるというのでついていきます。
広場の隅っこにそんなスペースがあったんですね。
飲み物以外にも、何の用途で置いてあったか忘れましたが、水槽(多分屋台の何か)が置いてあったりしました。
中に風船とか浮いてたのかなあ。とにかく水槽一面に風船があって、中がどうなってるのか分からなくて、父と「何だろうねー」と話した少し後。
甥っ子達に話しかけられて彼らの方を向いたshinの視界の隅っこで、確かに父は何かやってました。
再びshinが振り向いて会話を続けようとしたのと、shinにいたずらっぽい目を向けて父が水槽に手を突っ込んだのが同時でした。
しかし、次の瞬間、父は
「OH!!!」
とshinがジュースを取り落とすほどの大声を上げて水槽の中の何かと格闘し始めました。
父、劣勢です、引っ張られてます!
抵抗した!ぐっと引っ張り返して…無事に腕を取り戻しました!!
ん?
あ!!
手が無い!!!
しかし!
父が念を込めると…手が生えてきました!!
水槽の中にいた謎の生物に腕を持って行かれそうになり、抵抗した結果手以外を無事に奪還、奪われた手を念力で生やす、というストーリーの、父の即席コントでした。
shinが別の方向いている間に、手を袖の中に入れて仕込んでいたようです。
この人、やっぱりshinと気が合う感じがします。
ついでにおごってもらいにきたダック娘に、「うるさいわよ」と怒られていましたが、shinには大好評でした。
←ダック父の迫真のパントマイムと純粋に声に驚くshin。
水槽に入っちゃうんじゃないかという引き込まれっぷりでした。
本当はこの回でステイ編が終わり、あと一回でイギリス旅行記終わりですよ、って風にするつもりだったんですが、何か長いのでいったん切りますね。
次回は出てきます…。さすがに。
(いつまで続ける気だ。次回はステイ編最終回)
キリ番のお知らせ用に描いた挿絵ですけど、まだぎりぎりでキリ番越えてないからいいよね?
踏んじゃいそうで見れないんですが。
踏んだ方はお知らせくださいな。
踏んだ方が何をリクするかが楽しみです。えへへっ[E
お話ですが、細かいエピソードは良いもんです。人物が生き生きしますから…。(ダック父がアメリカンなジョークを外でも堂々とする人とは思っていなかったー!)
あと一回と言わず、書きたい事・思い出した事、shinさんの思うがままに増やしていいよ~。(なーんて、実はshinさんが早くケリをつけたくなっていたりして…?)
なるほど…。新しいですね(笑)
いやいや、これ以上長くなったら大変じゃないですか!
すでに書きすぎるくらい書いてるんで、収集つかなくなる前に終わり方を考えねば…(^^;
日記じゃなくて旅行記みたいになってますしね。
えーと、………すいません。
さっき訪問した時に、前回の記事を読んだのですが、その時に999番ゲットして、うれしくて次の記事読まずにコメントして、ダック父のリアクションのイラストの希望をしたら………なんともう出てるじゃないですか!!!(内容は違いますが) 本当にすいませんでした…
しかもまた訪問したら、1001番もゲットしてしまったみたいで…
なので今回はかなり時をさかのぼったリクエストを。ずばり!shinさんのバイト姿、なんて言うのはどうでしょう?
よろしくおねがいします。
しかもカウンターの気まぐれで再びキリ番を(笑)
うわー、2回目の記事ですよね?
これ飛びで数えるから連続キリ番設定しても一度に2人踏む事無いかなーと思ってたんですが、気まぐれだけにこういう事もあるんですね(笑)
了解です~(o・ω・)ノ))